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2026.05.12

飲食店のダクトの種類と選び方!コストを抑える仕入れ方も解説

飲食店のダクトは、オフィスや一般的な店舗の空調設備とは少し考え方が異なります。

特に厨房では、排気だけでなく給気とのバランス、防火性や清掃性まで踏まえて計画する必要があります。

この記事では、飲食店で使われるダクトの種類や役割、コストを抑える仕入れ方法について、解説します。

私たち山陰設備工業株式会社では、丸ダクト・角ダクト・角丸ダクト・各種フレキシブルダクトを自社で製造・販売しています。

製品のご購入だけでなく、必要に応じた部材のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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飲食店で使われるダクトの種類

飲食店では、厨房や客席の空気環境を整えるために、役割の異なるダクトを使い分けます。

以下の表で、それぞれのダクトについて詳しく見てみましょう。

ダクトの種類 主な役割 主な使用場所 飲食店で押さえたいポイント
給気ダクト 屋外から取り込んだ空気や空調機で処理した空気を店内に送る 厨房・客席 ・排気量に見合う給気量が確保できているか
・給気不足になると、煙やにおいが逆流するおそれがある
排気ダクト 煙・油・熱・臭いを屋外へ出す 主に厨房 ・油汚れがたまりやすいため、清掃しやすい構造のものを選ぶ
(※排気ダクト内の油脂堆積は延焼ルートになるおそれがあるため、維持管理も重要)
外気ダクト 屋外の空気を空調機や給気設備へ取り込む 厨房・客席・空調設備まわり ・虫やほこり対策、結露対策が必要
還気ダクト 室内の空気を空調機へ戻して再利用する 主に客席 ・客席の空調効率を高めるために使用する
・厨房の空気と混ざらないよう、系統を分ける必要がある
排煙ダクト 火災時に煙を外へ排出する
(厨房排気ダクトとは原則として別の設備として計画する)
防災設備が求められる建物・区画 ・非常時の安全確保のために必要

特に厨房では、熱・煙・油・臭いへの対応が必要になるため、複数の役割を持つダクトを組み合わせて使うことが多くなります。

飲食店で使うダクトは他業種と何が違う?

オフィスや物販店のダクトは、主に室内の空気を入れ替えたり、空調した空気を運んだりするための設備です。

対して飲食店のダクトは、油・熱・臭いを含んだ空気を安全に外へ出すための設備となります。

他業種で使うダクトと違うポイントは、次の通りです。

  • 排気が油や熱、臭いで汚れている
  • 防火・清掃・気密などの要求水準が高い
  • 構造・材料・施工すべてに高い水準が求められる

以下からは、それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

排気が油や熱、臭いで汚れている

飲食店のダクトが他業種と大きく違う理由は、まず扱う空気そのものにあります。

厨房では、調理のたびに油煙、水蒸気、熱気、臭いが発生します。

特に焼き物、炒め物、揚げ物が多い店舗では、油を含んだ排気が流れやすく、ダクト内部に汚れが付着しやすくなります。

これを放置すると、空気の流れが悪くなるだけでなく、臭い漏れや衛生面の問題につながるのです。

つまり飲食店のダクトは、単に空気を運ぶ設備ではなく、油や熱、臭いを含んだ空気を安全に排出するための設備という点で異なります。

防火・清掃・気密などの要求水準が高い

飲食店のダクトには、一般的な空調ダクト以上に、安全性と衛生面の要求水準が高い傾向にあります。

厨房排気には油や熱が含まれ、ダクト内に汚れがたまりやすく、火災や臭気漏れのリスクになるためです。

飲食店で使用するダクトでは次のような点が特に重要になります。

  • 防火上必要な措置が取られていること
  • 油汚れをたまりにくい構造であること
  • 接続部から空気や臭いが漏れにくいこと
  • 点検や清掃がしやすいこと

防火性・清掃性・気密性の3つは、飲食店に設置するダクトで特に確認したい重要な観点です。

構造・材料・施工すべてに高い水準が求められる

飲食店に設置するダクトは、一般的な換気ダクトよりも厳しい条件で使われます。

そのため、次の表のように構造・材料・施工にそれぞれ高い水準が必要となります。

項目 高い水準が求められる理由 具体例
構造 ・厨房排気には油・熱・臭いが含まれるため
・流れにくい形だと油だまりや排気不良が起きやすくなるため
・勾配をつけて油がたまりにくくする
・厨房フードから屋外まで、できるだけ無理の少ない経路にする
材料 ・高温、多湿、油分の影響を受けやすく、一般的な環境よりもダクトに負担がかかりやすいため ・ステンレスなど、耐久性の高い素材が用いられる
施工 ・施工精度が低いと、排気漏れ・臭い漏れ・安全面の問題が起きるおそれがあるため ・防火区画を貫通する箇所では、建物条件や関係法令に応じた防火処理が必要

このように、飲食店のダクトは「単に設置すればよい設備」ではありません。

厨房の使い方や建物条件に合わせて、構造・材料・施工を一体で考えることが重要です。

だからこそ、飲食店のダクト工事は、厨房排気の特性を理解した専門業者に相談しながら進めることが大切です。

飲食店のダクトを選ぶときに押さえておきたいポイント

飲食店のダクトは、排気性能、安全性、メンテナンス性などを含めてトータルで考えて選ぶ必要があります。

選ぶ際、特に確認したいポイントは次の通りです。

  • 排気量・風量
  • ダクトの素材
  • 設置スペース・経路
  • 防火・法令対応
  • メンテナンスのしやすさ

以下からは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

山陰設備工業株式会社はダクトの製造・販売も行っています。

ダクトや関連設備をコストを抑えて購入したいなら、ECサイトをご利用ください。

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排気量

まず優先して確認したいのは、必要な排気量と風量を確保できているかどうかです。

排気量と風量が不足すると、厨房内に煙や熱気、臭いが滞留しやすくなります。

そのため、厨房機器の種類や数によって必要な排気量が変わってくるのです。

厨房機器による排気量・風量の目安は次の表の通りです。

厨房機器 風量の目安(m³/h) 特徴・注意点
フライヤー(揚げ物) 約2,000~3,000m³/h 油煙が多く、風量不足だとすぐに汚れ・臭気トラブルにつながる
焼き台・グリドル 約2,000~3,500m³/h 煙の発生量が多く、捕集できないと客席へ影響しやすい
中華レンジ・強火コンロ 約3,000~5,000m³/h 火力が強く上昇気流が大きいため、高風量が必要
ガスレンジ(一般調理) 約1,500~2,500m³/h 比較的軽負荷だが、複数台使用時は合算で考える
スチームコンベクション 約1,500~3,000m³/h 湿気対策が重要。結露防止のため排気を確保する
ゆで麺機・茹で釜 約1,500~2,500m³/h 蒸気が多く、天井やダクト内の結露に注意
食洗機 約1,000~2,000m³/h 排気不足で湿気がこもりやすい
炭火・焼肉ロースター 3,000m³/h以上 煙量が非常に多く、専用排気や局所排気が必要になる場合が多い

※上記は一般的な参考値です。実際の必要な風量は、フードの種類・寸法、厨房機器の消費熱量、設置台数、建物条件、関係法令により異なります。

設置する厨房機器の種類・台数・火力、フードの形状、給気量とのバランスを確認したうえで必要な排気量・風量を確保できるダクトを選びましょう。

ダクトの素材

飲食店に設置されるダクトは、油・熱・湿気にさらされるため、設置場所や用途に応じた素材で作られた製品を選ぶ必要があります。

ダクトの代表的な素材と特徴は次の表の通りです。

素材 主な特徴 向いている場所 注意点
亜鉛メッキ鋼板(一般的な鋼板) ・コストと扱いやすさのバランスがよい
・広く使われる標準的な素材
・給気ダクト
・還気ダクト
・負荷の軽い排気
油煙・高温・湿気が多い厨房排気では、使用条件の確認が必要
ステンレス ・耐熱性、耐食性に優れ、油や湿気にも強い
・清掃しやすい
厨房排気(特に油や湿気が多い場所) コストが高めになる
高耐食鋼板(ガルバリウム鋼板・スーパーダイマ・ZAMなど) 亜鉛メッキ鋼板より耐食性に優れるとされ、外部など耐食性が求められる場所で使用されることがある ・外部ダクト
・外気ダクト
・湿気の多い場所
高温・油煙が多い厨房排気には条件を選ぶ
アルミダクト ・軽くて加工しやすい
・柔軟性がある
短距離の接続部など、用途を限定して使用される場合がある ・強度・耐久性が低い
・常設の厨房排気には不向き

見積金額だけを見ると、安価な素材に目が向きがちです。

しかし、飲食店へ設置するダクトは耐久性や安全性、清掃のしやすさを優先して選ぶことがポイントになります。

設置スペース・経路

飲食店では、厨房や天井内のスペースが限られていることが少なくありません。

そのため、ダクトをどこにどう通すかも重要なポイントです。

特に注意したいのは、曲がりが多い経路や、狭い場所に設置する場合です。

こうした経路は空気の流れを妨げてしまい、施工やメンテナンスにも影響します。

経路を考える際は、次の点を確認しておきましょう。

  • 厨房機器の配置に合っているか
  • 天井内に必要なスペースがあるか
  • 曲がりや立ち下がりが多すぎないか
  • 他の設備と干渉しないか
  • 点検や清掃の作業スペースを確保できるか

必要な風量が確保できる製品であっても、無理な経路に設置すると十分な性能を発揮しにくくなります。

防火・法令対応

飲食店では火気を扱うため、防火対策や法令順守は不可欠です。

建物条件や防火区画の有無、厨房排気の経路によって、必要な防火措置は異なります。

防火区画を貫通する場合や油煙を含む排気を扱う場合は、設計者・施工業者・所轄消防などに確認しましょう。

また、地域や用途に応じた規制や法令への対応も必須です。

必要な対策や確認事項は、建築基準法や消防法令、自治体・所轄消防の運用、建物条件によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

メンテナンスのしやすさ

飲食店のダクトは、設置後のメンテナンスのしやすさも選ぶ際のポイントになります。

メンテナンス性の観点から選ぶ基準は次の通りです。

  • 点検口を設けやすいか
  • 清掃しやすい位置にあるか
  • 直線部分を十分に確保できるか
  • 部材の取り外しや点検がしやすいか
  • 汚れがたまりやすい箇所を把握しやすいか

特に厨房の排気ダクトは、使い続けるほど油汚れがたまりやすいです。

そのため、清掃しにくい設計にしてしまうと、汚れが蓄積しやすくなり、性能や安全性にも影響が出ます。

飲食店のダクト施工でよくある悩み

飲食店のダクト施工で、コスト・納期・発注に関する悩みがよく挙げられます。

現場で特に多い悩みは、次の通りです。

  • ダクトの仕入れ価格が高い
  • 納品まで時間がかかる
  • 小ロット対応が難しい
  • 発注の手間がかかる

以下からは、それぞれの悩みについて詳しく見ていきましょう。

ダクトの仕入れ価格が高い

飲食店のダクトは、厨房機器の配置や天井内の条件に合わせて寸法や形状を調整することが多く、現場ごとに製作が必要になる場合があります。

小ロットでの注文になるため、単価が上がる傾向にもあります。

また規格品であっても商社経由で購入する場合は中間コストが発生し、仕入れ価格が上がる傾向にあるのです。

このように、飲食店のダクトでは、仕入れ価格や製作費の管理が課題になりやすいといえます。

納品まで時間がかかる

ダクトは製作工程が発生するため、納品までに期間を要するケースがあります。

また、ダクト工事は他の設備工事とも連動しています。

そのため、納品が遅れると他の工程にも影響しやすいのが実情です。

小ロット対応が難しい

オーダー製作の場合、案件によっては小ロットでの発注になることがあります。

そのため、割高になったり、対応できる先が限られたりすることがあります。

これは、少量の発注でも、確認や段取り、製作準備には一定のコストがかかるためです。

小規模な店舗や部分改装の場合は、まず調達に時間がかかってしまうという問題があるのです。

発注の手間がかかる

ダクトを手配する際は、図面作成や仕様確認など、事前に整理すべき項目が多くあります。

具体的には、次の表のような項目で内容を確認してみてください。

分類 確認内容
形状 ・どのような形で組むか(直管・エルボ・チーズ・Y管・径変換など)
寸法 ・ダクト径(サイズ)
・ダクトの長さ
・全体の取り回し
材質 ・使用環境に合った素材選び(亜鉛鉄板・ステンレスなど)
・板厚

他にも接続部の仕様や現場寸法との整合など、専門的な知識を必要とする確認項目が存在します。

そのため、工事担当者にとって発注作業そのものが負担になりやすいのです。

多くの飲食店ダクトは規格品で対応できる

飲食店のダクトは、すべてをオーダーで製作しなければならないわけではありません。

実際には、直線部分や標準的なサイズの部材は規格品で対応できるケースもあります。

規格品を活用しやすい理由は、次の通りです。

  • ダクトの多くが規格化されている
  • 継手・接続部材なども標準化されている

以下からは、それぞれの点について詳しく見ていきましょう。

ダクトの多くが規格化されている

直管や丸ダクト、角ダクトなどは、規格品として流通しているものも多くあります。

たとえば、次のような箇所は規格品で対応しやすいといえます。

  • 直線で通せる幹線部分
  • 標準サイズで収まる短管
  • 一般的な丸ダクトや角ダクト
  • 長さや径が標準寸法に収まる部分

規格品を使うメリットは、価格や納期の見通しを立てやすいことです。

規格品をうまく取り入れることで、コストを抑えやすくなるだけでなく、発注や施工の手間も減らしやすくなります。

継手・接続部材なども標準化されている

規格品を活用できるのは、ダクト本体だけではありません。

ダクトをつなぐための継手や接続部材も、ある程度標準化されています。

標準品として流通している部材には、次のようなものがあります。

  • エルボ
  • チーズ
  • Y管
  • レデューサー
  • ニップル
  • カラー
  • キャップ
  • 点検口まわりの関連部材

ダクトのルート変更や寸法調整が必要になった場合も、既製の接続部材を使えると対応が容易になります。

山陰設備工業では規格品のダクトがECで購入できる!

規格品ダクトの調達方法としてECサイトでの購入が挙げられます。

従来の調達方法として、設備資材の専門商社や製作会社への注文が一般的でした。

近年、ECサイトでも規格品を購入できるようになり、調達手段の一つとして利用が広がっています。

ECサイトを活用するメリットとして、次の点が挙げられます。

  • メーカー直販なので安い
  • 誰でも購入ができる
  • 必要な分だけ小ロットで購入ができる
  • 納期が安定する

以下からは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

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メーカー直販なので安い

ECで規格品を購入するメリットのひとつが、コストを抑えやすくなることです。

メーカー直販のECサイトであれば、価格が表示されているため注文の段階で費用が把握できます。

資材費の把握がしやすくなり、全体のコスト管理にも役立ちます。

誰でも購入ができる

ECサイトは、専門業者だけでなく、店舗オーナーや小規模事業者でも購入が可能です。

必要な部材を確認しながら選べるため、問い合わせや見積依頼の前に、どのような部材があるのかを把握しやすくなります。

規格品のラインナップをチェックできることは、発注のハードルを下げるうえでメリットといえます。

必要な分だけ小ロットで購入ができる

小規模店舗の新装、一部改装、既存ダクトの交換などでは、必要な数量だけ手配したい場合があります。

ECサイトであれば、柔軟な注文が可能で、必要な数量だけ注文しやすくなります。

部材のロスがなくなることで、無駄なコストの削減にもなるのです。

納期が安定する

ECサイトからの購入であれば、在庫状況や出荷目安を確認できれば、納期の見通しを立てやすくなります。

工事全体がタイトな日程で進むことが多いため、必要な部材の納期が分かることは安心材料になります。

飲食店のダクト購入なら、山陰設備工業のECまで!

飲食店のダクトは、他の業種よりも求める性能水準が高い傾向にあります。

また、ダクトはオーダー製作や小ロットでの注文になると、コストや納期の面で課題が生じやすくなります。

しかし、規格品のダクトやパーツも併用することでコストを抑えやすくなるのです。

規格品をECサイトで確認できれば、必要な部材や数量を整理しやすく、納期の見通しも立てやすくなります。

私たち山陰設備工業株式会社では、ダクト製品の販売を行っており、製品選びに関するご相談にも対応しています。

専門業者の方はもちろん、用途や設置条件に合った製品を選びたい方にもご利用いただきやすい体制を整えています。

製品選びに迷った際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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